年が明ければもうすぐ3年生は卒業。

寂しくなる。

でも実際はそんなに実感が沸かない。


「あ、そうだ心向」

「なぁに?」


私は背の高いユウカちゃんを見上げた。


「今日、あたしちょっと用事あって一緒に帰れないんだ。ごめんね。一人で大丈夫?」

「そっか。大丈夫だよ。私だって一人でも帰れるもん!」

「でもやっぱり心配だな。気をつけてね」


ユウカちゃんが私を抱き締めた。


「うぅー、ユウカちゃーんっ」


私も抱き締め返した。


「うわ、お前ら何してんの?」


するとそんな私達を見て声を上げた一人の男の子がいた。