「三瀬が俺を好きじゃない事は知ってた。ずっと」



「・・・・・」




「もちろん、利用していいって言ったのも俺だけど。でも三瀬は優しいから、こんな俺にも合わせてくれて、笑ってくれる」


「っ・・・・」




「俺が今も三瀬が好きな気持ちは変わらない。・・・でも、好きだからこそ、幸せになってほしい。心から笑い合える人と」



「どういう意味・・・」


「分かってるんだろう。もう自分に嘘つくなよ!!」



速水くん・・・っ。



「もう3年は卒業なんだぞ!?このままでいいのかよ・・・っ」



私はぐっと唇を噛み締めた。

全部、図星だったから。



「卒業式までには、ちゃんと自分の気持ち伝えろ。あと、俺らの関係は今日で終わりだ。これからは普通の友達でいような!」



速水くんは笑ってそう言った。


でもね、知ってるよ。

速水くんの目に涙が滲んでいたこと。