side*至



今日はH校とバスケの練習試合。

もちろん、H校には陽汰先輩がいる。


「1年はH校の方を案内しといてくれ」


監督の指示で俺らはH校の生徒を体育館に招いた。

その中には陽汰先輩はいなかった。

まあ当然だ。

もうとっくに引退しているはずだから。


「おー!至じゃん!!」

「ナオスケ!?」

中学時代、一緒にバスケ部に所属していた通称ナオ。


「ナオもH校でバスケ部入ったのか!」

「おう、当たり前だろ!!」


懐かしく話していると、俺の視界の隅に人影が映った。


「!!」


陽汰先輩だった。