「こないだの子だよね?」


─────・・・っサクラさん!!


長い足で仁王立ちをするサクラさんは、怖いくらいに迫力があった。


「あ、えっと、はい。・・・そうです」


私はその迫力に圧倒されながらも、ギリギリそう答えられた。


「ちょっと話あるんだけど、いい?」

「・・・?」


私はサクラさんと人気の少ない木陰に移動した。


「陽汰の後輩って本当?」


サクラさんは自分の髪をくるくると指に巻きつけながら私に問う。


「あ、はい。本当です」

「あの空気からして"ただの後輩"て感じじゃなかったんだけどな」


私はドキっとした。

動揺を隠すように視線を逸らす。