─別エリア─


「・・・大丈夫か?」


速水くんは私をベンチに座らせて、優しくそう聞いた。


「うん、ごめん。気使わせちゃったよね」

「だからいいんだってっ。それにお前があんなに苦しそうに笑ってたら、こっちまで気移るんだよ」


速水くんは優しい笑顔で言ってくれた。

なんて暖かい人なんだろう。


「ありがとう。速水くんがいてくれてよかった」


すると、速水くんの腕が私を抱き締めた。

そして小声で耳打ちするように、




「────・・・俺も」