「はよっ心向ちゃん」


一番に話しかけてきてくれたのは、ミウちゃんだった。


「あ・・・おはよ」


私は申し訳ないような罪悪感で、ミウちゃんの顔を直視することが出来なかった。


「昨日、なんかあったの?あの人と」

「・・・・っ」


私は口を噤(つぐ)む。


「あ、言いたくないならいいんだよ!ただあの後、心向ちゃんだけ帰ってこなかったから心配で」

「うぅん、こっちこそ・・・ごめんね。ちょっとお酒の匂いに酔っちゃて先に帰っちゃったんだ。もう平気だから気にしないで」


このことはユウカちゃんにしか相談する気分になれなかった。