「速水くんもお祭り参加してたんだ!」

「おう、三瀬も?」

「うん、笛隊だよ〜」


私は久しぶりに速水くんと話せて少しテンションが上がった。

するとミウちゃんが私の後ろから覗き込んでこう言った。


「あ、ねえ、バスケ部の子じゃない?確か・・・はや・・・はや・・・」


どうやら"速水"の"はや"の次が出てこないようだ。

すると速水くんは自分から自己紹介した。


「速水至だよ」


ミウちゃんは『あー、そうそう!』とスッキリすた表情をしていた。

やっぱり速水くんって有名人なんだ〜。

私は関心した。


「速水くん、自分の地区のお祭りは?」


私は小首を傾げて問う。


「あぁ、もう俺の地区終わったんだよ。三瀬の地区っていつもだいたい終わるの遅いって聞いたし、三瀬に会いにきた」


・・・え、『三瀬に会いに来た』?