*ふわり、はつこい*

朝は屋台を浜まで担いで持っていく。

その間、私達は笛を吹かなければならない。

浜に着くと今度は獅子舞が舞わされる。

それから夕方までは何もない。

ただ本当にお祭り騒ぎで大人はお酒を飲んだり、子供達ははしゃぎ回っているだけ。


─夕方─


これから用意された晩ご飯を食べる。

同じ地区にある『いずみや』というお店のオードブルだ。

色とりどりの美味しそうなご飯に私とミウちゃんは飛び付く。


「おいひいね〜」


ミウちゃんは唐揚げを頬張りながら幸せそうにそう言った。


「・・・あの、ミウちゃん。ちょっと相談っていうか・・・例えばの、話なんだけど・・・」

「・・・?」


ミウちゃんは唐揚げをゴクンと飲み込んで私の顔を見た。