*ふわり、はつこい*


返信は先輩にしては珍しく、3分後に来た。

私は思いきってメールを開く。

《From:陽汰先輩
Sub:

年下の女の子。
もうこれ以上は俺も内緒です。》

・・・先輩の高校の後輩かな・・・。

思っていた以上に心はショックを受けていたようで、練習の帰りに一人になると涙が溢れた。

・・・あんなこと、聞かなきゃよかったよぉ・・・っ。


キィッ


暗い夜道、また後ろで自転車のブレーキの音がした。


「・・・。・・・心向ちゃん?」

「・・・!」


後ろを振り向くとそこには陽汰先輩が立っていた。


「・・・泣いてんの?」


先輩は自転車から降りて私のところに駆け寄った。