昼過ぎぐらいまでに、シュンの家に居た私たちだったけれど

シュンも、バイトに行かなくちゃならなく
私たちは、シュンの家をでた。

シュンをバイト先まで送り

【バイバイ】

をした。

シュンは、別れ際に

「リエ。また、俺と会ってくれるかな?」

と言ってきて、私は

「うん。」

と答えた。

シュンと別れ、私たちは帰って行った。

車の中では
ジュンちゃんとヨーコに

『リエちゃん。シュンとやり直せば。』

『シュン君、本気だよ。』

と言ってきた。

私は、複雑な思いをした。

シュンと一緒にいれば
私のことを、大切してくれる。

シュンと一緒にいれば
私は甘えられる。

そんな思いもあったけれど
今、付き合っている人には

家出の時、お世話になって
私から
【別れたい。】
と言い出せない、負い目みたいなモノがあった。

だから
また、シュンを想っても
その事は、口に出してはいけない。と自分の中で処理をしていた。


家に着き
シュンの言葉。仕草。
自然にシュンの事を考えていた。

【また、会いたい。】

私も、そー思っていた。


夜。シュンから電話がきた。

私は、嬉しかったけれど
シラフのシュンに何を言われるのか、怖いのと、話を流せない。

と思いで、シュンの電話にでた。

シュンは

「今、バイト終わったよ。昨日は、ありがとう。久しぶりに会えて 俺、嬉しかったよ。」

と言ってきた。

私はシュンに

「おつかれ。寝不足で、眠くない?二日酔いは、大丈夫~?」

と明るく言った。

シュンは

「全然、大丈夫だよ。リエこそ眠くない?」

とやっぱり、私の事を気遣ってくれていた。


シュンは私を、デートに誘ってきた。

私は、素直に
【シュンとデートがしたい。】
と思ったから

「いいよ。」

と返事をした。

シュンは、私に、告白した日の時みたいに
電話の向こうで、喜んでいてくれた。

でも、私は、シュンへの思いを
セーブしたまま。

シュンの喜んでいる姿を想像すると、複雑で
辛かった。