シュンと偶然、会ってから
しばらくして、ヨーコから連絡がきた。

その時には、私達は、卒業していて、進学せずに、就職をしていた。

久しぶりのヨーコの連絡に、私は

「遊ぼうよー。」
と誘った。

そしたら、ヨーコも

『誘いの連絡だよ。』
と笑っていて。

『リエさぁー。シュン君とジュンちゃんと、飲み行かない?』
と誘われた。

私は
【シュンに、また、会える。】
という思いで、ヨーコの誘いを受け入れた。

ヨーコは、私に、日にちを指定して
『空けといてよ!』
と念を押してきた。

もちろん。【空けておく!】と私は思った。


それから
約束の日に………………。

初めて、シュンとジュンちゃんとヨーコとダブルデートした日と同じように
待ち合わせをした。

待ち合わせの場所には
初めてのダブルデートと違い

シュンは、もう待っていた。


もう。それぞれ、カップルではない、私達の再会は、不思議な感じだった。

四人で、居酒屋に入り
シュンの横には私。
ジュンちゃんの横にはヨーコ。

四人で、懐かしい思い出話や、仕事の話をしていた。

ちょっとだけ、大人に みんななっていた。


シュンは、お酒のペースが早く
結構、酔っぱらっていた。

心配したジュンちゃんは

『おい。シュン。ペース控えろよ。』
と注意をしていた。

でも、シュンは

「俺。リエに会えたのが嬉しくて。」

と上機嫌になっていた。

シュンは、私の肩に手を回し

「俺。本当に嬉しいんだよ。リエは?」

とひつこく聞いてきた。

私も

「嬉しいよ。」

と、酔っぱらいを諭す感じで答えた。

シュンは

「全然。気持ち込もってない!俺。まだ、リエが好きなのに。」

と言っていた。

私は

【酔っぱらっているから……】
と真摯に受け止めていなかった。

ジュンちゃんは

『リエちゃん。シュンの言ってる事、本当だから。』
『まだ、リエちゃんの事、好きなんだよ。』

と言ってきた。

私は、少し気づいていたけれど
それでも、受け流してしまっていた。

初めて見るシュンの酔っぱらった姿は
可愛くも見えた。

私に

「リエ。ごめんな。」
「ごめんな。」
「みっともない、酔っぱらった姿なんか見せて。」
「本当、ごめんな。」

と一生懸命、謝ってかきてくれた。

私は

「大丈夫だよ。大丈夫だよ。」

とシュンに答えた。


シュンも、ベロンベロンで一人では、帰れないだろう!とみんなで、シュンを自宅に送る事にした。

シュンは

「リエ。リエ。」
「今日、帰らないで。俺ん家、泊まって行って。」
と言ってきた。

私は、話をはぐらかそうと

「シュン。大丈夫~?飲み過ぎだよ。」

と言った。

それでも、シュンは

「い~から。お願い。泊まって行ってよ。」

と泣きついてきた。

結局、ジュンちゃんもヨーコも私も
シュンの自宅に泊まる事にした。