久しぶりに、シュンの胸の中で寝た私は、
ぐっすり眠れていた。

シュンに

「リエ。朝だよ。」

と起こされて。

二人で、帰り支度を始めた。

無言のまま、帰る支度をしてる間
私は
シュンにまた、少しの間、会えなくなっちゃう。と寂しくなった。

たぶん。シュンも私と同じ気持ちでいてくれたと思う。

部屋を出て、エレベーターに乗り
下へ降りていく。

シュンは

「朝、メシ喰うか?」

と言ってきて、二人で、ファーストフードへ入った。

あまり会話も続かず、少し、気まずく朝食を取った。

シュンは

「少し、ブラブラしていかない?」

と言ってきて。

朝から、街をブラブラして
ゲームセンターのオープンと同時に
ゲームセンターへ入った。

シュンは、UFOキャッチャーをみて

「リエ。どれ欲しい?」

と聞いてきた。

私は、可愛いキャラクターの人形を指名した。

シュンは、私が、欲しがった
キャラクターの人形を一生懸命に狙いを定めて、全部、取ってくれた。

私の喜ぶ顔をみて、シュンは。

「人形ごときで、可愛いヤツだな。」

と笑っていた。

時間が立つのは早くて
もう、お昼近くになっていた。

シュンは

「そろそろ、行くか?」

と言ってきて。

さすがの私も
地方から、帰ってきてから
一度も家に帰ってないのは、ヤバいと思い
帰る事にした。

地元の駅に着いたら
ジュンちゃんがいた。

シュンが、私の気づいていない間に
連絡をしていたみたいだった。

シュンはジュンちゃんに。

「おー。ジュン悪いな!」

と言っていた。

何で?呼んだんだろう?と思っていたら

ジュンちゃんが

『写真撮ってあげるから、二人で並んで。』
と言ってきた。

よく、考えてみたら
シュンと私は、付き合ってからも
一枚も写真を撮っていなかった。

だから、シュンは、ジュンちゃんを呼んで
お願いをしたみたいだった。

二人で、駅をバックに写真を撮った。

シュンは、私の後ろへ回り
後ろから
シュンの大きな体で
私の小さな体を
包み込む様に抱きしめてくれた。

……………………。

それが、シュンと二人で撮った
最初で最後の写真になってしまう事。

その時の私は、想像すらしていなかった。