ヨーコの後押しで
私は、シュンに気持ちを伝える勇気が少し出た。

シュンが
帰っていっちゃう……………。

シュンの歩き出した、後ろ姿をみて

私は、たまらず
走ってシュンを追いかけた。

「シュンー!!」

呼び止めようとしたけど
一度目の呼びかけには、シュンは振り向いてくれない。

「シュンー!!」

また、声を張り上げて
シュンを呼んでみた。

二度目にシュンを呼ぶ声は
シュンに届き。

シュンが振り向いてくれた。

私は、黙ったまま
シュンの前に立っていた。

シュンも黙ったまま
私の前に立っていた。

少し二人の沈黙が続き

私は、涙が溢れてきて
どうしようも無かった。

シュンが
少し、ムスッとした口調で

「なに?」

と言ってきた。

それでも、私は、黙って泣きじゃくったまま。

また、シュンが

「なに?話ないなら、俺行くよ!」

と冷たく言ってきた。

私は、がんばって
泣きながら、シュンに

「シュ。シュ。シュンの事が…好きだよぉぉぉぉぉぉぉぉ。忘れ…ら、れ、な、いよぉぉ。」
一生懸命、シュンに想いを伝えた。

シュンは、少し黙ったまま
私の泣きじゃくってる姿を見ていた。

私も、グチャグチャな顔で
シュンの顔を見た。

シュンは

「俺。お前と別れてから、他の女を抱いたぞ!


「うん。そ。そ。それでもいい。」

「リエの事、忘れるために、女と遊んだんだぞ!」

「うん。いい。」

私は、精一杯の声で
シュンの言葉に返事をした。

シュンは
なにも言わず、私の腕を引き寄せて
大きな胸に、私をうずめて
広い腕で、私をシュンは包んでくれた。

余計に、涙が溢れ

シュンは

「俺も。リエがまだ好きだよ!忘れられねーよー!」
「俺。言ったじゃん。俺がリエを幸せにするって!」
「俺で、いいか?」

ってシュンは、私の耳元で囁いてくれた。

私は、ただ。ただ。
泣きながら、うなずくだけしかできなかった。


シュンに
想いを伝えられて。

本当に良かった。