ここに在らず。



…といっても、全ては私の夢の中での話なのだけれど。


「はぁぁ…」


二度目の溜息と共に私はガックリ肩を落とす。

なんて夢を見るんだ私は。完全に本の読みすぎだ。

でも…本当に…


「良い夢だった…」


…すると、急に感じる周りからの視線。

ハッとして私は思わず顔を俯いた。


ヤバイ、声に出してたんだ…!


図書館のような場所で、私の呟きは随分と目立ったらしい。顔を隠すように俯いたまま、私は本を手に取り席を立った。もうすぐ昼休みも終わるし、このまま借りて教室に戻ろう!

貸し出しカウンターで手続きをしてもらった私はそそくさとそこを離れ、結局本は家で読むことになった。