ここに在らず。



「誰にってそりゃあ、トウマさんにだろ」


そう、変わらない様子で彼は言う。まるで当たり前のように言うのだ。それはトウマさんも同じで、私に甘えろと言う。だからそれは、きっと当たり前の事なのかもしれない。恐らくそうなのだろう。

でも、いつから?


いつからそれは、当たり前になったの?


「それはつまり、トウマさんが私の保護者だからと、そういう事ですか?」


だったらいつからトウマさんは、私の保護者なの?


今のトウマさんだって昔のトウマさんだって、ずっと優しい私の大好きなトウマさん。でも昔の彼は、私の保護者では無かったはず。

もちろん、いつからかと言ったら私がトウマさんの家に来た時からだろうし、それ以前は私は本邸の人達に養われていた訳だから、あの人達が保護者だった。でもあの人達とトウマさんは、まるで違う。