ここに在らず。



「わ、私そのっ、あぁもう!本当に本当、すみませんナツキさんっ、その、」

「…ぷっ、あはははっ!」


突如、慌てる私の目の前でナツキさんは笑い出した。笑う…というか、爆笑だ。


「な、ナツキさん?」

「あはははは!いやちょ、ちょっと待て、あはははは!」

「……」


そんなナツキさんに思わず呆気にとられる私。何故?どうして?そんな事を思いながらその様子に戸惑っていると、随分と好き放題笑った後、ナツキさんは「あー、腹痛い」なんて言いながら涙を拭いて笑いを収めた。


「…あの、ナツキさん?」

「はぁー…ん?」

「いや、ん?では無くて…」


あれ?もしかして私との話、忘れてる?


なんて、そんなナツキさんの態度に、ようやく私は真剣に話して謝罪していた私は何だったのだろうと、ここはムッとするタイミングだったのか!ということに気がついて…そうだよ、なんか気にした私が馬鹿みたいだ!とナツキさんをジロリと睨んだ。

すると、そんな私に気づいたナツキさんは「まぁまぁ」なんて言いながら、まだ残る笑顔で私を宥め始めた。…そんなもので宥められてたまるかと、悪びれる様子も無い彼を見て思うのだけれど…彼が口を開いたのだ、聞いてみようと思う。