「ーーハァッ、ハァッ、」 兎に角走って走って、辿り着いた公園の入り口。まるで肩で息をするように呼吸をして、私は大暴れする心臓を落ち着かせた。 見つめる先はあの外灯の下のベンチ。 目を凝らす。あの人はまるで闇の中に紛れ込みそうな雰囲気を漂わせていたから。絶対に見逃すものかと、そう思った。…でも、 「いないーー…」 そこにあったのは、無情にも誰も居ないベンチが一つ。 どこまでいっても、私の現実は現実のままだった。