私は、目を丸くしていたと思う。その間は一瞬で、気づけばまた車は発進していて、トウマさんの顔も前へと向き直っていた。
そこでようやく私はハッと我に返ったため、もしかしたら本当は一瞬では無かったのかもしれない。気づかないうちにどれくらいかの時間をすっ飛ばしていたのかもしれないけれど、本当に私にとっては一瞬だった。その一瞬にすごい事が起こったという、衝撃だけはハッキリと胸に残っている。
「え、えっと…そうですね」
なんて、兎に角何かを答えなければと口を動かしながら、私は高鳴る胸をおさえた。なんだか無性にドキドキする。
「今年は…トウマさんと、迎えたいです」
…私には、そう答える事が精一杯だった。
私の中の感情がどんどんと膨らんでいって、それを抑える事で一杯一杯だったから。



