テキパキと運んで貰って、見慣れた本棚と洋服ダンスが増えた部屋。もともと大して私物を持っていなかったので、その二つの家具だけで私の荷物の全てを補えた。それがたとえ些細な変化だったとしても、やっぱり自分のものが部屋に増えるとそれだけで気分も随分と違うものである。
…うんうん。なんか、実感湧いてきたかもしれない。
なんて、部屋を見渡しながら一人頷いてみたりする。あぁ、今日からここが私の部屋なんだ。私は本当にここに住んでも良いんだ。と、しみじみ感じていたその時、コンコンとドアがノックされる音がして、返事をするとそこからトウマさんが顔を出した。
「荷物、大丈夫だったか?」
「あ、はい。おかげさまで」
すっかり片付いて気分がよく、しかもなんだかワクワクしてきた私は多分満面の笑みだったと思う。するとそんな私にトウマさんもつられたように笑顔になって、そしてどうやらずっと心配してくれているのだろう、「体調の方はどうだ?」とまた尋ねてくれた。



