「今ここで聞かないと、私はきっと、ずっと本当のトウマさんを知らないままになってしまう…と、思うんです。ずっと私は心の中で尋ね続けるんです、あなたは誰ですかと。あなたは私の…あの時の、トウマさんですかと」
「……」
「そしてきっと後悔する…やっと目の前にあったのに、あなたがくれたあなたを知る機会を、あなたの近くに寄るチャンスを私は自ら逃してしまったんだと」
そして、私は分かった。
あぁそうか、私はトウマさんと近づきたいんだ。
トウマさんはいつも遠い。やっとの思いで近づいて、どんなに傍に居たつもりでも、結局トウマさんはいつも別の場所に居るのだと気づく。でもそんなトウマさんとの距離を自覚したくなくて、目をそらして、それでもやっぱりトウマさんの傍にいきたくて、近づくにはやっぱりその距離を確認するしかなくて…。



