ここに在らず。



会えないというのは、彼が私の視点から見た話かもしれない。するともう一つの視点から見た、会わないという言い方もある。彼が会わないから私は彼に会えない。そういう事なのではと、やっぱり私は思ってしまう。


本当はこんな事、ずっと聞く気なんて無かった。トウマさんの本当の気持ちを知りたくないと思っていた。何故なら、知ってしまったらもう後には戻れないからだ。もう私は夢さえも見ることが出来なくなってしまうのだから、だから聞きたくないと、知りたくないと思って来たのに…それなのに。


「…でもトウマさんは、私を助けに来てくれました。だから私は今、ここに居ます。だから私は、だからこそトウマさんの口から真実を告げて欲しいんです」