現実と向き合おう、私はそう思った。
どれが夢でどれが現実か。
どのトウマさんが偽物でどのトウマさんが本物か。
いつの間にかこの約一年ちょっとで、そんなあれこれが曖昧になってしまっていた。そのせいで今回、改めて現実と向き合う事になった事で、今まで見ない振りをしてきた自分の想いに気づいて驚いて戸惑ってしまったのだと思う。
そうだ、現実から目を逸らしてはいけない。あれは夢で 、私の希望を叶えてくれる世界。私はずっとそれを夢見る痛い人間。そう、それが現実。
「…なぁ、本当に一度しか会った事無いの?」
それは、前回お会いしてから二日後ぐらいにまた現れたナツキさんに、尋ねられた言葉だった。



