小さなキセキ





チャイムが鳴って、ぞろぞろと各教室に入っていく


「あ。じゃあまたあとでね、優歌!」


「うん、放課後ね?」


私も自分の教室に入り、出席番号順に机に座る。


私は、前田だから窓際から2番目の一番後ろ。


窓際が良かったな〜、と思ってたら


前に座っていた女の子が振り向いて来た


「ゆーうかっ!

やっと同じクラスだよー!!」


ショートカットが似合う目のクリクリした女の子が

ぐいっと顔を近づけてくる。


話しかけてきた子は、幼稚園から一緒で幼馴染のまどか(madoka)だった。


「まどかぁー!

ほんと!やっとだねー!」


まどかとは、中学の頃から5年間、同じクラスになることはなかったから

高校の最後で同じクラスになれて嬉しいな



少しの間まどかと話していると、クラス担任が教室に来て

ホームルームが始まった。


地味に長いホームルームの内容は、頭に入るわけもなく

私は周りを見てみた。



このクラス、ほかに誰がいるんだろう?


ちらっと隣の席を見るけど、まだ来てないようだった



新学期から遅刻か〜、やるなぁ!(笑)







この時はまだ知らない



あなたと会って、こんなに毎日が変わるなんて。