小さなキセキ





通っている学校は、家から徒歩20分の場所にある

地元の公立高校。



早めに出たのに、校門の前にはすでに

クラス発表の紙を見ようと人がたくさんいた


「みんな、もうこんなにいるんだ…

まだ早いのに」

今日に限って早く家を出たことを

早くも後悔していると




「おっはよ!

優歌!」


「おわっ!」


後ろから勢い良く声をかけてきて

背中を叩かれる


「なに…、あ!

真依!」


真依(mai)は、高校1年生の時に仲良くなった友達。

学年で1番の情報網で、彼女はなんでも知っていた。


「変な声だすなっての(笑)

それより優歌2組だったよ!

うちは3組だから、クラス離れちゃったね〜」


真依はもうクラス発表の紙を見たのか

しょぼんとして私に抱きついてきた。




その後、学校の校舎に入って2組の前の廊下で

私が何組なのか、誰が同じクラスなのか、

その人の特徴などを教えてくれた。