昨日ずっと寝ていなかったせいか、あっという間に襲いかかって来る睡魔。優しく頭を撫でてくれる早瀬の手がなんていうか気持ちよくて、
あたしはグッスリ眠ってしまった。
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「結衣ってブリッコだよね。」
違うよ、あたしは男子に好かれたい訳じゃない。
「結衣に彼氏取られた。」
取るつもりなんて無かったんだよ。由真が麻紘くんのこと大好きなの、知ってたから。
「結衣に裏切られた。」
違ーーーって、え?
…知奈ちゃん?
裏切られたってどういうこと?あたしは知奈ちゃんが大好きなのに。あたしが裏切るわけないのに。
「結衣、大嫌い!!」
待って、やだ。ちゃんと説明したいのに、声が出ない。知奈ちゃんが行っちゃう。やだやだやだーーー
「い………結衣!!!」
ハッとして起きると、目の前には心配そうに眉を歪める早瀬。
ここは生徒会室。じゃあさっきのは夢だったんだ…
「っ、」
びっくりした。涙出た。怖い。あの時みたいで、すごく怖ーーー
「結衣をこんなにも縛っている原因って、なに。」
早瀬は優しく抱きしめながら、あたしに聞いてきた。辞めてよ、こんな時に優しくしないでよ。
…ねぇ、怖いよ。
早瀬も知奈ちゃんも、大好きになればなるほど、同じこと繰り返さないか不安なんだよ。あたしはいつになったら解放されるのかな?

