部屋に入ると、
ローテブルに開きっぱなしのノートがあった。



そこには、


【心配かけてごめんね。
でも私は大丈夫だから。
麗夜くんありがとう。】


と書かれていた。



雫ちゃんのバカ。
大丈夫なんかじゃないじゃん…


そう思いながら、
携帯を手にし、雫ちゃんに電話をかけた。


プルプル…プルプル…


『もしもし?』


何回かのコールの後、
眠そうな声が聞こえてきた。


「雫ちゃん、麗夜。」


『麗夜くん?
何でこの番号…』


「メイカちゃんに聞いた。寝てた?」


『寝ようとしてた。』


「ごめんね。
さっきはどうかしてたから俺。
謝りたくてさ。」


『うん。
私もごめんなさい。』



「あのさ、これ言ったら雫ちゃん困らせるかも…」


『え?』


言ってしまおうか迷う。



迷うけど…


「俺ね、雫ちゃんを女としてか見れなくなちゃったんだ…」


『…うん…』


「俺これからは男として側にいるから。
だから何かあったらすぐ飛んでくし、俺が雫ちゃんを元に戻すよ。」


『れい、やくん…』


「何かあったら、俺を呼んでよ。
何もなくてもいいよ?」


これって告白なんかな…



『ありがとうね。
私ね、麗夜くんの前でなら自分を取り戻せる気がするよ。』


「俺の前でなら泣いてもいいから。
だからもう…無理しないでね。」


『ありがとう。
じゃあ、もう寝るね。』


「おやすみ。」



電話を切っても、まだ
ドキドキが止まらなかった。