腹黒王子に囚われて

 
 





 
「やっ……瑛太っ……」

「んー?」


意地悪な指先が、
とことんあたしの体を苛め抜く。


耳元に聞こえるのは、済ました声の瑛太。


「いい加減にっ……」

「だーめ。
 言ったじゃん。堪えられないくらい反応させるって」

「いいなんて言ってなっ……っ」


夕方になって、
約束通り家に来た瑛太は、最初から容赦なんかなくて……。


なんかもう……

なんだって男は……。



「今日は今のうちに葵を食べておかなくちゃいけないから」

「な、んでっ……」

「夜はどっか食べに行こうな」

「……」



けど、それを察して
そんなことも提案してくる瑛太。