バタンと扉が閉まり、
ドアにもたれかかりながら、ずるずると崩れ落ちた。


途端に押し寄せる涙。


瑛太に掴まれていた手首が、いまだにジンジンと熱くて……
その手首を握り締め顔をうずめた。



怖かった……。

瑛太が……。



大好きなはずなのに
押さえつけられたその力が怖くて……


違うのに……
相手は瑛太のはずなのに……

頭の中で、フラッシュバックしてた。



(こっち向けよっ……)



拓先輩の瞳が……。