「……」

「葵?」

「……」

「おーい、葵ちゃーん?」

「……うるさい」


しばらくして、
我に返る自分。

シーツにくるまり、瑛太に背中を向けていた。


今さらになって、自分が発した言葉に後悔。

何であんな恥ずかしい言葉をいっぱい言ってしまったんだろう……。


思い出したくもない。



「葵」
「…っ」


ふいに後ろから引き寄せられて、体がビクッと反応してしまう。

耳元から、フッと笑いをこぼす瑛太の息遣い。


「照れてるの?」
「……べつに」
「耳まで赤いけど」
「……」


分かってるなら、いちいち聞かないでほしい。

その余裕な声がムカつく。