「じゃあ……
 俺以外のやつでも、キスとか……できるの?」



なんだろう……。

なぜかその質問をされて
ズキンと胸が痛くなった。



「うん」って…
答えられるはずだった。


誰とでもできる、って……
キスも…セックスも……

好きでなくたってできる。

あたしの体に、もう価値なんてないから。


そう思ってたはずなのに……




「………うん…できるよ…」



「………じゃあ、なんで泣いてんだよ」




あたしの言葉とは裏腹に

涙が勝手に零れ落ちていた。