**+**+**+**+**+**+ 『毎年ありがとうね…』 私は、ハルくんの命日にそこを訪れる。 「いえ…感謝してるんで。ハルくんには。」 ハルくんのお母さんは、静かに微笑んだ 「それと…これ。」 お葬式の時。 お母さんが私に渡してくれた。 あの、小さな紙切れ。 『まだ、持っててくれたのね。』 ありがとう。と、そう呟いて。 お母さんは、涙を流していた。 そうして、私の一日は、静かに過ぎて行った。