恥ずかしくて、今まで泣いていたことが一発でわかる顔で塾になんか行けるはずもなく、母親に具合が悪いと誤魔化して休んでしまった。
今は家の自室でお気に入りのベッドに寝転がって、携帯をいじっていた。
あともう少しで中間テストあるのに、とまた自嘲する。
ああ、もう。
私って、ホント馬鹿。
段取りの悪さが悪循環になる。
そこでふと、机の上に見慣れない封筒が置いてあった。
私はのろのろとベッドから降り、それを取る。
どうやら、手紙のようだ。
達筆な字で宛先と差出人が記されている。
しかし、差出人の名前は記憶に引っかからない。
「……三浦……翔吾?」
私は、鎌首をもたげた。