「あっ!」 准也君は何を思ったか、白衣のポケットから携帯型の電子端末を取り出し、 待ち受け画面だけを見て電源を落とした。 「やっぱりそうだ!班長サン、俺、明日が誕生日です。26歳になるんッスよ!」 そう言って満面の笑顔を僕に向ける。 どうやら、准也君は日付を確認しただけらしい。 「そうですか。おめでとうございます。」 特に興味も無かったので、一言だけ告げると、 「班長サン冷たいっ!もうちょっとなんかないんですかー?」