どうも。
大川原財閥の1人娘 大川原麻里奈です。
和「麻里奈様。紅茶でございます。」
この人は私の執事の一原和哉。
麻「ありがとう。」
この屋敷に人は私と和哉しかいない。お父様は仕事のためにNYにいて、屋敷の人たちも一緒に行っている。
いつも私のそばにいるのは和哉。
和「…どうかなさいましたか?」
麻「へ?」
和「先ほどからわたくしの顔をじっと見ていらっしゃるものですから」
麻「いいえ、なにも」
和「そうでございますか。ご用の際はなんなりとお申しつけ下さい。」
麻「ありがとう。」
この人は私のなんでも知っている。
でも…私は和哉のなにも知らない気がする。
年齢も誕生日も出身地も…昔の女性も。
あ、最後のは余計かしらね。
でもホントに何も知らない。
麻「和哉」
和「なんでございましょう。」
麻「あなた、ここにきて何年目だったかしら。」
和「はい。麻里奈様がお生まれになられた年からずっとでございます。」
私が生まれてからだから…
麻「16年間!?」
和「さようでございます。」
麻「ずいぶん長いのね…」
和「はい。麻里奈様のご成長をおそばで見守らせていただき、大変光栄でございます。」
麻「歳はいくつなの?」
和「いくつでしょうかね、忘れました。」(ニコッ
麻「どこで生まれたの?」
和「日本でございます。」(ニコッ
麻「日本のどこ?」
和「日本でございます。」(ニコッ
ダメだわ……
麻「どうしてそんなに自分の素性を隠すの?」
和「わたくしのことなどどうでもよいことだからですよ。」
麻「私が興味あるのに?」
和「わたくしは麻里奈様にしか興味はありませんので。」

どきっ
え…ドキッって…ドキッってなによ
和「どうかなさいましたか?」
麻「い…いいえ、なにも」
和「さようでございますか」
麻「きょ、今日は天気がいいわね」
和「さようでございますね」

しーんっ
和「あ、今日の午後5時頃に智樹おぼっちゃまがお見えになられるそうです。」
麻「智樹が来るの!?」
和「はい。」
麻「大至急今日のディナーを魚料理に変えて。あと、ドレスの用意も」
和「かしこまりました。」
スタスタスタ ガチャ バタン

智樹とは島田財閥の跡取り息子。
私の幼なじみで大の仲良し。
結構イケメンでセレブ界では有名なのよ。
麻「智樹が来るなんて久しぶり…楽しみだわっ♡」
最近は双方忙しくてなかなか会えなかったからなぁ…
最後に会ったのは去年のパーティーだったかしら…


☆智樹とはどんな人物か……………

♪続く♪