周りを見渡すと、街路樹に飾られたイルミネーションが一斉に光りだしていた。 「すごい・・・・・。きれい」 あまりにも綺麗な風景に、思わず言葉を漏らす。 「これ、知ってたの?」 満足気な表情の翔にそう言うと、 「うん。さすがにクリスマスなのに彼女どこにも連れて行かないとかありえないでしょ」 まぁ、凛のおかげで早めに家出ちゃったけど。 そう言って翔は照れくさそうに笑った。 「・・・・・で、これはクリスマスプレゼント」 ポケットに手を入れたかと思うと、出した手には小さな箱が握られていた。