そんなことを考えながら着いた場所は保健室。
なんで保健室?
って、春ちゃんのお兄さんが保健の先生だったことすっかり忘れてた。
春ちゃんのお兄さんは24歳で名前は流(リュウ)私は流兄って呼んでる。
流兄は春ちゃんと同じでかっこいいけど、性格は正反対。
とっても柔らかい笑顔でいつでも優しい。
ちょっとSが入ってると思うけど…。
「兄貴、入るぞ」
春ちゃんはそう言うと私の手を握ったまま
保健室の扉を開けて中に入る。
「あれ、春希?珍しいね、どうしたの?」
そう、優しく笑った流兄に春ちゃんは“保健室をかしてほしい”と言い出した。
か、かしてほしいって…。
どうしたんだろう…。
でも、そう言った春ちゃんを見た後に、私を見ると流兄は納得したのか、“いいよ”と快くOKを出してしまった。
「でも、オレが出て行ったらちゃんと鍵締めておくんだよ?」
「あぁ」
何やら二人だけで終わらせて、流兄は保健室を出て行った。

