「優?」
「あ、あのね?昨日はどうしてお昼一緒に食べれなかったの?」
昨日は理由も言わないでごめんだけだったから、ちょっと気になってしまった。
「あぁ、昨日は変な奴に絡まれてた」
変な奴?
「派手な頭で変にテンションの高い奴。俺の噂聞いてきたらしい」
そう言って頬杖をついた春ちゃんははぁーっと深い溜め息をついた。
春ちゃんはあまり話さない。
話すと疲れるんだって言ってたっけ。
でも、私と話してるときは疲れないから楽だって言ってたんだよね。
そんなことを思い出して頬を緩めてみれば春ちゃんと目があった。
「なんで、そんなニヤけてんの?」
無表情のままぽつりと呟いた言葉に私はムッと頬を膨らます。
「ニヤけてないもん」
ぷいっと春ちゃんから目をそらせばクッと喉を鳴らして笑う春ちゃんがいた。

