そんなこんなで学校に向かう訳なんだけど

「美月、そんなに寒いか?」

お兄ちゃんの言葉にコクコクと頷いてる美月お姉ちゃん。

その美月お姉ちゃん、可愛いピンクのコートにマフラーに手袋。

耳あてまで着けて完全防備なのに、それでも寒そうにコートに顔埋めてるし。

「お姉ちゃん、寒がりで朝も布団から中々出てこなくて」

「冬の朝は布団から出るだけで一大決心なんだよ」

それじゃあ、毎朝が一大決心になっちゃうよ・・・・・。

美月お姉ちゃんらしいけどね。

「おーい」

そんな感じで話しながら歩いてると、後ろからそんな声。

「あ、雅宏君」

唯ちゃんが振り返りながら手を振る。

そう、ここ半年で変わったことがあるんですよ。