俺達はお互い、目を合わさずに話していた。 相変わらず左頬は痛い。 「まだ、痛いの?」 「えっ? あぁ、少しだけ。」 いきなり顔をのぞかれて、ふいにドキッとした。 「んー、もう練習始まるからなぁ。今日、部活サボる?」 「なんだよ、いきなり。」 「いやぁ、その痛むホッペの為に保健室に行って、 それから気持ちをスカッとさせる為に、部活をサボりませんか?」