by翼





「ただいまー。」

「お父さん。どうだった?」

「ああ、夢と春は明日から学校行けるぞ!」


「やったー。」

「夢、春と同じクラスがいいー。」

「一緒だといいね。じゃ、買い物行く人ー?」

「「はーい。」」

「よし、じゃ、準備して」






やっと引越しの片付けも終わり初めた。

色々あって、熊本のアパートに住んでいる。


お母さんは私が小2
の時に亡くなった。


双子の弟、妹の 春と夢を産んで1年後に亡くなってしまった。


そんな、春と夢はもう小2になっている

2人とも喧嘩は多いが仲良しだ。


お父さんは夜勤が多い仕事をしている。

優しくて強いお父さんだ。




「翼…」

「なぁーに?お父さん?」

「翼はどこの高校に行く?」

「私…は…いい。」

「え?!」

「私はいいよ。家の事しなくちゃいけないし…」

「でも!!!」

「大丈夫。学校より、こっちの方が好きだし。」

「…考えとく…」

「うん…じゃ、行ってくるね。」

「ああ、気をつけてな。!」

「はーい。」



「お姉ちゃん。」

「どうした?春?」

「あれ、」

「ん?」


「翼ちゃーん。春ちゃん。夢ちゃんー。」

「坂田のおばちゃん。久し振りです。」

「元気しとった?」

「はい!」

「そうか。」

「あの、おばちゃん。」

「ん?」

「いい、バイト知らないですか?」

「バイト!その年で?」

「はい。もう、高校に行かず、家の事に集中したいですし…」

「そうか。ほんまに大きくなって。」

「…」

「じゃ、おばちゃんの知り合いがやってんねんけど、そこバイトが最近いなくなったって言ってたからそこ行くか?」

「お願いします!」

「よっしゃ!」




「今日から、お願いします。」

「よろしくな。」

紹介されたのは、昔ながらが人気な、野菜屋さん。

前の学校では、静かでおとなしいぶりっこのキャラを作ってただけ。

本当の私は、柔道や空手…運動系が得意な元気少女。

だから、声出しなんで簡単。



「らっしゃい。らっしゃい」

「おおっ。翼。美味いな」

「ありがとうございます。」

「その調子でな!」

「はい!」






「じゃ、今日はこの辺で、」

「うん。じゃ、朝の9時から夕方の3時30まで。でいいか?」

「はい。すいません、時間を無理いって…」

「いいよ。いいよ。嫁も翼の事、気に入ったみたいやし。」

「ありがとうございます。その代わり、頑張って働きます」

「うん。」

「翼ちゃん、」

「はい?」

「これ。持って帰り」

「え?」

「売れ残りの大根。白菜。ネギ。」

「いいんですか?」

「うん、じゃね。」

「はい。さようなら。」



ガチャ

「ただいま。」

しーん。

「良かった、まだ帰ってきてないや。」



「ただいまー。」

「おかえり!」

「お姉ちゃんー。」

「どうした?夢?」

「春と離れたー」

「そっか、でも、学校は一緒やで。」

「うん!」



夢と春がTVを見てる合間に皿洗い。


2人がTVを見てない時に掃除をし、

CMで掃除機をかける。


「ただいまー。」

「え?!」

「?」

「早くない?」

「ああ、ここの社長がいい人でな、夜勤は、週に4回でいいって言ってくれて」

「やったー。お父さん早ーい。」

「よっしゃ。じゃ、夢。春、風呂はいろか?」

「うん。」




「いただきまーす。」


「ごちそうさまー」



「お父さん、春の仕上げして、」

「はいー。ほら、春、歯磨きするでー。」


「おやすみー。」

「うん。おやすみー。」


「じゃ、俺も寝てくるわ。」

「うん。おやすみ、」

パタン


「もう、10時か…寝かすの遅かったなー。」

それから、皿洗いをして、
お風呂に入り、風呂掃除をし、洗濯機を回して、洗濯物をほし、今日はコレで寝ることにした。



「1時…か。今日は早い方やな。」

「よし。タイマーを6時にセットして。」



明日は2人も出迎えてから、バイト行って、その帰りに買い物でもするか。



まだ、2日目だというのに、前いた、学校より、こっちの方が居心地がいい。



お母さんが亡くなって、ずっと泣いていた。

泣かない時はいつも忙しい時。

だから、昔から忙しいくしていた。



だから、忙しいのは好きだ。


前の学校は居心地が悪かったから…