翼と別れた事は健介以外には言ってなかったはずなのに、なぜが次の日、学校の奴らは知っていた。


健介に問い詰めて見ても、誰にも言ってない。しか言わねーし。
まぁ、健介が言うような奴じゃねーのは分かってる。




「ねぇ、流星。彼女いないのー?」

「私が彼女になってあげるよ。」

「まぁ、あの子、ぶりっこだったし、流星と似合わなかったもーん。」





もう、耳には入ってこない。

翼の家はお母さんが亡くなり、
妹と弟の世話をしていた。
お父さんは夜勤で帰ってくることは無かった。

まだ、中3の女の子が2人の小学生を育てていた。


あいつは、誰よりも頑張り屋なのに…


もう、何も入ってこなかった。