それから、お母さんが気を利かせてくれたのか、外にでてくれた。



ギュっ



美奈が突然泣きそうな顔で、あたしに抱きついてきた。


今まで、あたしにとっては美奈はお姉さんみたいな存在でそんな顔見せたことがなかったから、少し驚いた。



「み、な?どうしたの、條くんと何かあった?それとも、この一週間学校で何かされた?」



あたしの胸に顔を埋めながら、ブンブンと顔を振った。



「じゃあ、どうした?」



「桜が、桜が………。」