「ねぇ。この後どこに行きたい?次は桜が決めていいよ。ここには俺が、無理矢理ここに、連れて来ちゃったから。」 「そ、そんな。無理矢理なんて。あたしここ好きだよ?じゃあ、映画観に行きたいな。廉君も見たいって言ってたでしょ?」 「うん。じゃあ、そうしよう。」 「ねえねえ。本当にこの映画でいいの?」 「うん。」 廉くんはアクションものが見たいもんだとあたしは思い込んでいたのに、実は恋愛ものが見たかったらしい。 まあ、あたしも見たかったからいっか。