『吉行君。吉行君。今日は絶好のバスケ日和です。放課後体育館へ行きませんか??』 私の声に、目をつぶっていた彼は目を開き、うっとうしいそうに眉をひそめた。 「お前。暇なんだな」 そして、一言つぶやくと。また目を閉じた。 『寝てはいけません。授業にも出てないそうじゃないですか!!怒りますよ!!』 「もう怒ってんじゃねーか」 『……あ』 彼に指摘されて私は、ポカーンッとした。確かに。