おっ⁉︎ついに私に話題を振ってくれる人が…
パッと顔を上げて驚いた。
向かい側に座った、七三分けの男が私に話しかけてきたのだ。
七三分けといっても、今風のオシャレな七三なんだろうけど、どんな七三だろーが七三は七三だ。
私の中に昔も今風もない。
「え?…ん〜…バラク―ダ―とか?」
「…バラー?」
「血液ガッタガタ~ってやつ。知らない?」
知るわけないよね、昔の歌謡曲だし。
七三は苦笑いしながら、
「あ~流行ったよねぇ」
と、思い出したかのような顔をした。
絶対嘘だろ、七三よ。
だっておまいらは大学卒業したばかりだと言ってたし。
こんなおばさんと話したってつまらんだろうね。
ジェネレーションギャップだ。



