「出会い?俺と出会ったでしょ?」
サングリアを吹き出しそうになった。
…君を恋愛対象に見てもいいと!?
そんなこと考えたことなかった。
そんな目で見るなんて、恐れ多いことだと思ったから。
でも光喜くんは私のことを一人の女として見てくれてるってこと…?
「…お兄ちゃん!?」
その時、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
振り返ると。
そこにいたのは驚いた顔の梨花ちゃんと、
その隣に更に驚いた顔をした桐島君がいた。
そして私もびっくりして声が出ない。
今、“お兄ちゃん”ていった?
「梨花?」
目の前にいる光喜くんが立ち上がった。
どうやらこの二人、兄妹らしい。



