でもそれを佐野さんは知らないわけで。
傷つかなくてよかった。
「…ごめんね、私も無神経だよね。もうこの下着捨てる」
「捨てなくていいですよ!……佐野さんこそこの下着見るとアイツの事思い出すでしょ?」
「それはないよ、その…もう私の頭の中は桐島くんでいっぱいだし…」
なんつー可愛いことを言ってくるんだコノヒトは。
「俺だってもう気にしない。…アイツの事を一片たりとも思い出させないくらい、俺の事でもっと頭いっぱいにさせる自信ありますから」
そう言うと、佐野さんは笑って俺の首に両手を回した。
佐野さんは俺の腕の中で可愛く鳴いて。
鳴いて鳴いて鳴いて。



