俺らは会社近くのウマイと評判のラーメン屋に入った。
店内は薄汚れてて、デートで来るような店ではないけれど、ほぼ満席状態だった。
前に梨花ちゃんをこの店に誘った時、『こーいう汚い店嫌い』と言われてしまい、それ以来梨花ちゃんと行く店は慎重に選ぶようになった。
オシャレで、気を遣うような店。
たまに行くならいいけど、毎回そんな店は疲れるし、財布も疲れる。
でも佐野さんは、どんな店でも喜んで付き合ってくれる。
今だって、アツアツのラーメンを美味しそうにすすってくれている。
「…どーしたの?」
じっと見つめてしまっていたせいか、佐野さんに不審に思われた。
「いやー、佐野さんってこういう店嫌じゃないかなって」



