驚きで止まった涙が

また線をきったように

あふれだした



「ふぇっ…ひろっ広瀬くっ…」


大好きな広瀬君の名前もはっきりと発音できない


いいたいのに


ただひとつだけ


いいたいの


「…っわたしもっ


わたしも


広瀬君がっっ




好き…っ
大好き!!!」





好き

大好き


気づいたときよりも


言ったときよりも


今が一番好きが

大きい




私は広瀬君の背中にてをまわして


制服をぎゅっとつかんだ



「うん…知ってた。」




「えっ!?」


しってた?


私が広瀬君をすきなことを?


しってたの!?


「普通わかるから。
そんな顔して俺をみるんだもん。


でも、俺の方がさき」



「?」


さき?




「俺の方がさきに有村さんを好きになった」