隣のキミ。


時間がたち、あっという間に放課後。

翔と帰る約束をしていたので、待っていると翔が走ってきた。

「ごめん、遥、今日部活あった。
 遅くなるかもだから先に帰っといて」

「翔のバスケしてる姿みたいっ」

気づくと思っていたことが口に出ていた。

翔は驚いたように目をぱちっとひらけ、すぐに笑顔に戻り

「んじゃ、体育館のあそこのイスに座っといて」

うん、と頷き、ささっと座る。